HSF公開講座 (市民のサピエンティア)
講座名: コンピュータシミュレーションの魅力【基礎編】
〜あなたのパソコンの中のもう一つの世界〜
講 師: 山影 進 (やまかげすすむ、青山学院大学教授)
阪本 拓人 (さかもとたくと、東京大学助教)
光辻 克馬(みつつじかつま、東京大学学術研究員)
日 時: 2013年7月20日 土曜日13:00〜18:00
(10:30開場、11:00〜12:00「0時限目」あり)
※ 11:00〜12:00まで、希望者向けに「0時限目」およびソフト設定補助を行います(参加自由)
定 員: 先着30名 (昨年12/22土に開催された入門編にご参加の方には優先枠がございます)
場 所: 東京大学駒場Iキャンパス 「理想の教育棟 (21 Komcee)
最寄り駅: 京王井の頭線「駒場東大前」駅 (駅からすぐ)
受 講 料: 当日、受付にてお支払いください。領収書をお出しします。
一 般 5,000円
学 生 3,000円 ※学生証をご呈示ください。
HSF会員 3,000円
ご登録はこちら
参加手続: 以下の登録サイトにアクセスし、必要事項を入力。
http://cdr.c.u-tokyo.ac.jp/entry_mas/regist.php
リーフレット(A4、2枚)はこちら
http://cdr.c.u-tokyo.ac.jp/entry_mas/20130720.pdf
なお、今回からご参加の方は各自で下記の書籍をご入手のうえ、その第一部をお読みになり、ご参加ください。
教科書 山影進『人工社会構築指南』(改訂新版、書籍工房早山、2008年)
http://www.amazon.co.jp/人工社会構築指南-シリーズ人工社会の可能性1-山影進/dp/4904701038
参加資格: 以下の2つの条件をいずれも満たしていること (学歴、資格不問)
1. 教科書およびノートPCをご持参いただけること。(WindowsとMacいずれも可)
2. 今回からの参加者は教科書の第一部に目を通しておくこと。
3. (国内、国際)社会のさまざまな問題や、社会科学(政治学、法律学、社会学、行政学、開発学、
…など)に関心があること
そ の 他: 今後も応用編(2013年末)が予定されています。
スケジュール (細かな点は変更の可能性がございます)
0時限目 11:00-12:00 (60分)
希望者のみ。入門編参加者の方の復習コースとして、また、基礎編からの参加者の方にとってはウォーミングアップ的な内容を、参加者の状況に応じて柔軟にご提供致します。同時に、コンピュータ設定補助(無料)もこの時間帯に実施します。
1時限目 13:00-14:30 (90分)
コーヒーブレーク (30分)
2時限目 15:00-16:30 (90分)
コーヒーブレーク (30分)
3時限目 17:00-18:30 (90分)
修了式 18:30-19:00 (講師から修了証が授与されます)
お問い合わせ: hsfseminar@hsf.jp
講座紹介: 〜あなたのパソコンは大いなる力を秘めている〜
コンピュータをメール、ワープロ、ウェブサイト閲覧などにお使いの方はたくさんいらっしゃると思います。ですが、その本来の姿である「計算器」としてお使いの方となれば、いかがでしょうか?
コンピュータには、その計算能力を活かしたシミュレーションという得意分野があります。社会科学をご専攻の方や、社会の問題に興味をお持ちの方は、是非シミュレーションを学んでください。あなたのコンピュータの中に社会を作り、それを動かして実験し、法則を見出すことができるのです。うそではありません。また、こどもだましの不完全なものでもありません。技術は複雑なことを簡単にできる方向へと日々進化しています。だれにでも、そのお手元のパソコンで高度なシミュレーションができる時代なのです。一度挑戦してみたが、あきらめた。そういう方も大歓迎です。
ノートPCをお持ちの方であればどなたでもご参加いただけます(機種は問いません)。使用するソフトの設定などもスタッフがきめ細やかにお手伝いします。なにより今回の目玉は講師陣です。第一線の研究者であるだけでなく、分かりやすい講義に定評のある優れた先生方です。この機会に是非、コンピュータシミュレーションという新たな世界を体験してください。
※この講義は、昨年12月に開催された入門編を踏まえたコースワークとして想定しています。
講座概要:
この講座では、マルチエージェント・シミュレーション(MAS)と呼ばれるコンピュータシミュレーションの技法と社会現象へのその応用を紹介します。また、受講者にMASのモデル作りをじかに体験してもらい、コンピュータシミュレーションの世界を楽しんでもらいます。
MASは、コンピュータのなかにさまざまな「社会」(村落、会社、国家、国際社会など)を思い思いに構築することができるシミュレーション技法です。人工的に構築した社会のなかで、さまざまに条件を制御しながら、個々の「エージェント」(村人、会社員、国民、国家など)に相互作用を展開させ、そこで生じる変動を観察し分析することで、対応する現実社会に対する理解を深めることができます。また、人工社会に対してさまざまに介入を行うことで、現実社会に対する特定の政策の効果を検証する政策実験も行うことができます。
入門編(昨年12月)の前半では、このような社会現象のMASを、特に国際危機や人道危機、平和構築や開発といった分野への適用を念頭に、デモンストレーションも交えながら解説しました。また、こうしたシミュレーションを行ううえでの敷居がハードウェア・ソフトウェア両面で低くなってきていることを強調したうえで、講座の後半では、MASを受講者自身に体験してもらう初歩的なチュートリアルを実施しました。山影進『人工社会構築指南』(改訂新版、書籍工房早山、2008年)に沿って技法を学びつつ、同書に付属の汎用型MASシミュレータ artisoc(アーティソック、簡易版)を使って簡単な人工社会のモデルを実際に幾つか作ってもらいました。
入門編から少し発展する形で、この基礎編においても、コンピュータのなかで社会を作り込む楽しさと手軽さを――できれば有用性も――大いに感じ取ってください。
基礎編の特徴:
「基礎編」は大きく分けて2つの目標をもっています。
ひとつめの目標は、個々のエージェント(村人、会社員、国民、国家)の行動や相互作用を変えると、人工社会全体の動きがどんなふうに変わるかを体感することです。「入門編」で作成したモデルを出発点として、モデルをいじることで社会全体のふるまいがどんなふうに変わるか試してみましょう。
ふたつめの目標は、モデルの書きかたについて、さらなる高みを目指します。特にエージェント間のより深い相互作用を表現できるようになりましょう。この部分を習得すると、モデル表現の可能性が一気に広がります。
「入門編」を受講されていない方は、『人工社会構築指南』の第一部に目を通していただくことで、「基礎編」の内容を把握することが可能です。目を通す時間のなかった方は(「入門編」を受講されたかたですっかり内容を忘れられた方も)、11時に来ていただければ、簡単なチュートリアルをさせていただきたいと考えております。
参加手続:
1) 下記ウェブサイトより、お申し込みください。簡単な入力項目になります。
http://cdr.c.u-tokyo.ac.jp/entry_mas/regist.php
2) 教科書に附属のCD-ROMを使って、ご自身のPCにMASシミュレーターをインストールしてください。(入門編で完了なさっている方は不要です。)
※ インストールがどうしてもうまくいかないという方は、当日の「0時限目」(11:00-12:00)に設定補助を実施しますので少しお早めにお越し下さい。
教科書: 山影進『人工社会構築指南』(改訂新版、書籍工房早山、2008年)
Amazon.comや一般書店にてご購入ください。入手困難な場合などはご相談に応じます。(上記お問い合わせメールアドレスまでご連絡下さい。)
多数の皆様のご参加をお待ちしております。よろしくお願い致します。