高須幸雄  理事長  挨拶


 この「人間の安全保障」フォーラム(HSF)は、すべての人の命、生活、尊厳をまもる「人間の安全保障」は実践されてこそ意義があるとの考えを共有する研究者、学生が中心になって2011年東日本大震災の年に設立され、今年で11年目を迎えます。

 この間、被災者支援、こども未来館、学習支援、難民関連の連携・教育プロジェクト、まなび旅、各種セミナー、人間の安全保障指標、シングルマザー研究などの活動を通じて、人間の安全保障の中核である「一人一人の尊厳」を守るための実践に努めてきました。

HSFが10周年を迎えることが出来たのは、ひとえにこれらの活動に賛同してくださった会員や団体の皆様のご支援・ご協力の賜物であり、心から感謝いたします。

 昨年以来新型コロナウイルスが猛威を払い、多くの方の命、生活、尊厳が大きく損なわれ、まさに人間の危機をもたらしています。その影響は特にシングルマザーなど生活基盤の脆弱な方にとって大きいものがあります。今こそ人間の安全保障の視点からこの危機に対して、取り組むことが重要であると思います。

 そのためにも、2021年度は引き続き、人間の安全保障の理解、支持を増やし、SDGsの目指す「誰も取り残されない」社会を日本で実現するための活動を進める予定です。具体的には、教育・研究・連携活動、難民関連の国際的な活動、 群馬県館林市での学習支援とともに、取り残されている人を可視化して取り組みを強化する「人間の安全保障指標」の国内外での発展拡充を目指します。また、“コロナ禍”のシングルマザーへの影響研究に続き、シングルマザーへの就労支援、生活困窮世帯の子どもたちへのプログラミング指導を、東日本大震災で大きな被害を受けた気仙沼市において5月より開始します。

 創立当時の実践への思いを新たにして、さらなる活動の発展、組織運営の強化を目指して参りますので、今年度もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

理事長 高須幸雄

2021年5月

 

理事長略歴:

 現在 国際連合事務総長特別顧問(人間の安全保障担当)、日本ユニセフ協会副

 会長、立命館大学・中部大学客員教授

 前国連事務次長(行政監理局長)、元国際連合日本政府常駐代表(国連大使)