気仙沼でひとり親支援を考える勉強会を開催しました


 2025年7月13日(日)、HSFはNPO法人ウィメンズアイと協力し、気仙沼市内にて「ひとり親家庭をめぐる現状と支援制度の課題」をテーマに勉強会を開催しました。

 今回の勉強会は、2023年度に実施した「気仙沼市ひとり親家庭の生活実態調査」の結果を踏まえた取り組みの一環です。調査で明らかになった課題をより深く共有し、今後の支援の方向性を検討するために企画しました。

第一部では、長年ひとり親家庭の支援に取り組み、全国の支援団体をつなげる活動を続けてこられた赤石千衣子さん(しんぐるまざあず・ふぉーらむ理事長)にご登壇いただきました。経験に裏打ちされた具体的な事例とあたたかい語り口は、参加者にとって大きな学びとなりました。

第二部では、気仙沼市の当事者グループ「まるいち」や「気仙沼母子寡婦福祉連合会」、行政の子ども家庭課、そしてウィメンズアイの相談支援スタッフが登壇。それぞれの立場から、制度の壁や支援が届きにくい現状、日々の思いを共有し、率直な対話を行いました。

 

「制度を知るだけではなく“つかえる”ものにするにはどうすればよいか」
「声を上げられない人の存在をどう受け止めるか」
「“自分だけじゃない”と思える場があることの意味」

 

こうした問いを通じて、制度の枠を超え、誰もが安心して暮らし子育てできる地域づくりの重要性を確認しました。

さらに今年1月からは、気仙沼市と今回登壇いただいた当事者グループとともに、支援情報を当事者にとってわかりやすくまとめた「ひとり親支援ブック」を制作しています。今回の勉強会は、支援をどう当事者に届けられるのかを議論する中で、公開勉強会の企画へとつながりました。

 

HSFでは、調査・対話・実践を連動させながら、ひとり親支援や女性の就労支援に関する活動を今後も進めてまいります。